ホットヨガ教室で(6)

*前話*

ホットヨガ教室で(5)


そのまま手首があがり、万歳するような姿勢になる私。



掴まれた手首は、壁に押し当てられていた。







「っっ?!」










次の瞬間、私の口は黒田の口で塞がれていた。









なんとか黒田の顔を振り払おうとしたが、無駄だった。



私の力を上回る力で、黒田の顔がめり込んでくる。







な、何、この人…






後頭部から壁の硬さが伝わってくる。







今度は腕に力を入れてみたが、やはり逃げられなかった。










「んんっ」








黒田の上唇がめくれあがり、唾液で濡れた部分が私の唇を押し上げてくる。








酸っぱい汗の匂いと体臭が漂ってきた。





黒田の体臭。





鼻呼吸する気が失せるが、口が塞がれている。








苦しいっ…






何かを諦めかけたその時、パッと黒田の顔が離れた。







「桜木さん、

わたしと桜木さんの関係を誰にも言わなければ、わたしも、桜木さんがやっていたことを誰にも言いません よ^ ^」







目の前の黒田は笑っているように見えた。





私たちの関係?




付き合いたいってこと?





私に彼女になって欲しいってこと?







 

「わたし、前から桜木さんのこと素敵だなぁって思ってたんですよ。


でもまさか、こんなにエッチな方だとは思いませんでした」










言葉が出ない。






一体何が起こっている?






いつのまにか、片手で私の両手首を抑えている黒田。






もう片方の手が、軽くウェーブのかかった私の髪の先を触っている。







えっ、なにこの姿勢…






どうすれば…

 




黒田の顔が近いせいか、上半身に緊張が走る。







黒田は、私の髪を手のひらの上にのせ鼻を近づけた。





匂いを…






あっ、そうだ…








「く、黒田さん!


盗撮ですよね?」









そう、あれは絶対に盗撮。





犯罪行為。






あれ?

外でオナニーをやるのって犯罪だっけ?




いや、今はそんなことを言っている場合じゃない。





とにかく今は、黒田の動きを止めたい。








反撃開始











のはずだった。






「?


ああ、盗撮といえば盗撮ですね」






いや、それしか言いようないでしょ。






「違法ですよね??」





髪に鼻を這わせていた黒田が、顔を上げる。





「はい。



まだ、撮影し始めて1ヶ月くらいなのに、まさか桜木さんの秘密を知れるなんて。


びっくりしましたね」






饒舌でしゃべる黒田の口が私の耳元に移動する。




コソコソ話しをするように、囁きはじめた。







「で、大人のおもちゃでホットヨガ中に気持ちよくなってたんですか?




それとも、シャワー室でしょうか?」







私は完全に黒田の言葉に気を取られていた。






気づくと、黒田の右手が私のウエストボタンを外しかけていた。










続き
ホットヨガ教室で(7)

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